カーテンレールの取り付け方

引っ越し先の窓にカーテンレールが付いていない!とか今ついているレールを新しいのに取り換えたいな!という経験をお持ちの方もいるのではないかと思います。

新築の一軒家やマンションにはカーテンレールはほとんど付いていません。

その分、装飾性の高いアイアンレールや、窓からの余分な光をカットする機能のついたレールなど自分好みのレールを取付けることができます。

カーテンレールを取付けるのは、難しいとイメージをお持ちでありませんか? 本来なら専門の業者さんにお願いする方が、取付けも早いし、失敗もないので安心だといえますね。

だけど、自分でDIYなら専門業者さんにお願いする施工費用も節約できて、その分機能や、装飾性の高いカーテンレールを買うこともできます。

レールの種類によって違いはありますが、ご家庭にある工具を使えばわりと簡単に取付けることができるのです。

とはいえ、初めて経験するカーテンレールの取付けは、どんな手順で行えばいいかわからないものです。そこで、自分でカーテンレールを取付けるための手順をご紹介します。

カーテンレールの役割

カーテンレールは、カーテンを吊るすために、重要な役割をするものです。 一般的にカーテンのサイズを測る目安としてカーテンの幅はカーテンレールの幅×1.05~1.10=仕上がり巾cmになります。

カーテンは布製品です。レールとぴったりサイズで作るとカーテンはつっぱった状態なので元に戻ろうとします。

そのため、綺麗なゆったりしたドレープ(ヒダ)が生まれなかったり、閉じ目に隙間ができてしまい光が漏れるといったトラブルの原因になります。

カーテンはレールの幅より少し大きめの長さで作ると良い仕上がりになります。

カーテンレールを効果的に使う『カーテン丈の測り方』

カーテンの丈の採寸方法は、掃き出し窓の場合カーテンレールのランナーの下から床までの長さ-1cm~2cm=仕上がり丈cmです。

床にピッタリの長さにすると埃やゴミも溜まりやすく、見栄えも悪いので床よリ少し短めがベストです。

お好みにより、カーテンの種類でインテリア性を高める見せ方や断熱や保温効果をあげるため、床の長さより大幅に長くされる方もいらっしゃいますが、一般的には床より短めに作ります。

腰高窓の場合は、ランナーの下から窓枠下からプラス15cm~20cm=仕上がり丈cmになります。

窓枠下よりカーテンの丈を長くすることで、窓から差し込む日差しを遮り、遮熱や保温効果があがります。

カーテンの下からの光漏れや、冷気を防ぐためにもなるべく長くするのがベストです。

もし腰高窓の下にソファー、ベッドやローボードなどの家具を置いている場合は、カーテンの裾がかからないように丈を短く調整しても問題はありません。

家具などに裾がかかると見た目も悪いので、窓枠下よりも長く、家具などには当たらないようにするとスッキリしていいですよ。

このようにカーテンのサイズはカーテンレールの長さと取り付けた高さのランナーの位置により算出します。 カーテンをご購入前にカーテンレールのご準備をお願いします。

※カーテンを購入する前にカーテンレールを取り付けましょう。

カーテンレールのタイプと種類

カーテンレールを取り付ける前にカーテンレールのタイプや種類について簡単に説明します。

カーテンレールには、2通りのタイプと色々な素材やデザイン、機能性のものがあります。お部屋のイメージや、コーディネートに合わせて選ぶと良いですね。

取付け場所や目的によって向き不向きもあるので、購入する前にお部屋の窓をチェックしておきましょう。

カーテンレールのタイプ

シングルカーテンレール

厚地カーテンもしくはレースカーテンを1枚だけ吊る場合に使用します。

高層マンションの高い階にお住まいの方などには、外から室内を見られる心配もないのでシングルレールをお使いになられています。

また、夜に閉めるだけの窓とか倉庫や日頃使わない所など年中カーテンを閉めっぱなしの窓にも使われます。

ダブルカーテンレール

一般的なカーテンレールです。レースカーテンと厚地カーテンを2重で吊るタイプです。

カーテンを2重吊り(レースカーテン+厚地カーテン)するため、2段階で日差しの調整が出来ます。

昼間は、レースカーテンのみ使用で明かりを取りいれて夜は、厚地カーテンを閉めて外からお部屋の中を見えなくしたり、機能性カーテンを吊ることで、遮光・遮熱・冷暖房・遮音などの効果がシングルレールと比べUPします。

また、厚地カーテンとレースカーテンのデザインの組み合わせで、窓辺をおしゃれに演出できるのもメリットです。

ダブルカーテンレールタイプ ※シングルレールかダブルレールをどのお部屋に付けるかは、そのお部屋の目的や雰囲気に応じて選ぶのが良いでしょう。

カーテンレールの種類

カーテンを選ぶ際、素材やデザイン・機能を重視し選びますが、カーテンレールに関してはどれも同じか…という方が多くいらっしゃると思います。

実はカーテンレールも、カーテンの陰で重要な役割を果たしているんです。

カーテンレールの種類には、大きく分けて機能面重視の「機能性レール」と機能面に装飾性を高めた「装飾レール」があります。

また、「テンションポール/テンションレール」と呼ばれる、壁と壁の間に突っ張り棒のように設置するタイプもあり、目的やお部屋のテイストに合わせて選びましょう。

機能性カーテンレールの特徴

機能性レールは、カーテンの開閉がスムーズにできるなどの機能を重視したカーテンレールで、耐久性とカーテンの走行性もあり、一般的な住宅やアパート・マンションに広く使われているカーテンレールです。

価格も手ごろで、気兼ねなくどこでも付けられる手軽さがあります。

デザインは、シンプルなものが多く一般的には、カーテンで隠れてしまい、見せることはありませんが、最近は、カラーも多くデザイン性のあるレールも増えたことで、お部屋のコーディネートに合わせて種類が選べるようになりました。


さらに、機能性レールには、窓の大きさに合わせてレールの長さを変える事が出来る伸縮レール。
他にも出窓やコーナー窓に適した、窓枠の形に合わせて曲げる事が出来るカーブレールやリモコンで開閉の操作ができる電動レールに。
賃貸住宅等の壁や窓枠に穴を空けるのは、ちょっと…という方には突っ張りタイプのレール。

光漏れや冷気を防ぐリターンストップ付きレールと機能性レールには様々な種類がありますので、その目的や取り付け場所に適したものを取り付けしましょう。

伸縮レール

窓の大きさに合わせて手軽にサイズ調整ができるレールです。 ホームセンターなどで販売されていて、価格も手ごろで取付け簡単!

良く使われている代表的なレールです。 注意:強度はあまり強くないので、重いカーテンを吊るのは避けた方が良い。

カーブレール

カーテンレールを自由に曲げる事ができる。
出窓カーテンを吊る時やお風呂場のシャワーカーテン用に良く使用されます。

また病院や、試着室などの空間を作る間仕切り用のカーテンを吊る場合に使用されたりします。

電動レール

リモコン操作で楽々開閉ができ、開け閉めが難しい箇所や介護の時も便利。
タイマーセットで自動開閉できるものもあります。

突っ張りレール

穴あけ不用、突っ張るだけで設置できる、簡単便利レール。 簡単便利ですが、突っ張りタイプは、他のカーテンレールと比べ耐えられる重さが低いので注意が必要。

リターンストップ付きレール

カーテンと壁の横からの光漏れを防止(遮光率UP)
夏は冷房、冬は暖房の効果を高める事が出来ます。

※カーテンの仕様をリターン縫製仕様にすることで、横からの見栄えも良くなります。

遮光率を高めたい方におすすめです。

装飾カーテンレールの特徴

装飾レールの特徴は、なんといってもデザイン性を重視した、存在感が高いポールタイプのものとレールの存在感を無くしたカバー一体型の2通りがあります。

ポールタイプ(木製、アイアン製)

木製や金属(アイアン製)などありポールには、リング型のランナーが通されており、先端部分には色々な、デザイン性の装飾されたキャップが施されています。

木製レール

木の温もりを感じさせる、装飾タイプの最も代表的なレールです。 温かみのある木製のレールは、木製家具やフローリングなどに合わせやすく、ポールのカラーも多彩にあり装飾レールの中でも人気のレールです。

アイアンレール

鉄の質感を活かした、重厚感のあるアイアンレールは、アンティーク調のものやスタイリッシュでモダンな装飾カーテンレールです。 両端のキャップは、デザイン性に溢れさまざまなモチーフが施されており、素材にはステンレスやアルミのものもあります。

カバー一体型装飾レール

カバー一体型の装飾レールは、機能レールをカバーで覆った機能性装飾レールです。
カーテンの走行性に優れ光漏れ防止や断熱もあり省エネ効果もUPします。

上質感のあるカバー一体型の装飾レールは、窓辺をスッキリ、スタイリッシュに決めたい方におすすめです。 この様にカーテンレールには様々な、タイプと種類があります。
カーテンレールを選ぶ際の参考にして下さいね。

カーテンレールの採寸

カーテンレールのタイプが決まったら窓枠の大きさを基準に、レールの長さと決めます。
窓枠よりも大きいサイズのものを購入します。

*機能性レール(正面付け)の場合

窓枠外寸から左右5cm~10cm程度長くします。
カーテンで窓が隠れる位の長さです。 高さは窓枠上から5cm~10cm位がおすすめですが、お好みでもっと高い位置に付けてもいいですよ。

※(例)窓枠外寸法が180cmの場合のレールの長さ 機能性カーテンレールの長さ→180cm+(10cm~20cm)=190cm~200cm

*装飾レールの場合

窓枠外寸から左右10cm~20cm程長くします。 高さは窓枠上から下地にもよりますが10cm~15cm位が一般的です。
好みに応じて窓全体を大きく美しく魅せる為に高い位置につけるのも良いでしょう。

※(例)窓枠外寸法が180cmの場合のレールの長さ
装飾カーテンレールの長さ →180cm+(20cm~30cm)=200cm~210cm

💡POINT1(カーテンレールの長さや取付ける高さも重要)

👉カーテンをより美しくそして豪華に魅せるためにも、レールの長さや取付け高さの位置は、重要なポイントです。下地の位置にもよりますが、取付け位置を高くすると窓辺を大きく見せ外からの光漏れを防ぐ効果もUPしますよ。

💡POINT2(窓廻りの障害物の確認)

👉窓まわりに扉やエアコン、クローゼット、壁などの障害物がないかもご確認下さい。
レールを付けたらクローゼットが開けられないとか、エアコンにレールがぶつかるなどの失敗を防ぐためにレール取付け場所の周りもしっかりチェックしましょう。

カーテンレールの取付け手順

取付けで準備するもの

・鉛筆
・メジャー
・ドライバー(電動ドライバー)
・下地探し機(下地を探す場合にあると便利)
・鉛筆(印付け)
・脚立
・キリ
・カーテンレールの付属品の確認 (ビスやブラケットなど)

カーテンレールの設置場所の確認(正面付けor天井付け)

・窓枠の外側(正面付け)にするかそれとも天井部分またはカーテンボックス、出窓など(天井付け)にするかを決めます。 正面付け カーテンレールを窓枠の上の壁面に取付ける最も一般的な方法です。

窓枠よりも高い位置にレールを設置することで、窓からの冷気や光漏れを防ぎます。

冷暖房効果をアップさせたい方におすすめです。 天井付け カーテンレールを窓枠の内側もしくは、天井に直接取り付ける方法です。

カーテンボックス付きの窓や出窓タイプの内側に取り付ける場合も、天井付けになります。

※装飾レールは使用できませんので注意! 正面付け…取付け可能なレールの種類に制限はありません。
天井付け…装飾レールの取り付けができません。

下地の確認(壁の下地を探す)

カーテンレールの設置位置が決まったら、カーテンレール付属品のブラケットを取付けるための下地を探します。

下地とは、壁や天井を支える構造部材です。
この下地にカーテンレールを付属のビスで取付けます。

レールを壁や天井に取付ける場合は、しっかり下地に固定しないとユルユルでビスがきかない為、カーテンレールを固定できません。(カーテンレール落下の危険)


カーテンレール取付けのポイントは、下地の確認が大事ということです。
下地の位置は、新築中の一軒家やマンション、リフォーム工事中のお家なら事前に建築業者さんや大工さんに、下地の位置を確認することができます。下地を探す手間が省け失敗なく安心ですよ。

今ついているカーテンレールを取り外して新しいレールに交換する場合は、そのレールが付いていた箇所を目安に取付けましょう。

ご自分で下地を探す場合の有無は、壁を叩いて軽い音がする場合下地がない、鈍い音がする場合下地があると判断することもできますが、音を聞いただけで下地の場所を決めるのは、初めての方は判断が難しいかもしれません。

下地が無い所に穴を開けてしまった…という失敗を防ぐために、「下地探し機」を使用すれば、下地を確実に確認できますよ。



下地をコンコンと叩き音で判断する。(軽い音→下地無し 鈍い音→下地有り) 下地探し機 プッシュ式(下地を簡単に探す事が出来ます。)
※ホームセンターなどで売っています。

≪下地がない場合≫
下地がない場所に、取付ける場合は、石膏ボード用アンカーを使って、固定する方法もありますが、耐荷重の確認やアンカーの取付けに細心の注意をしないと壁や天井に穴をあけてしまったなど、失敗の原因になります。

特殊な壁や天井にレールを取付ける場合は、無理をせず専門業者に依頼することをおすすめします。 レールの取付け位置と下地の確認が済んだら、取付けてみましょう!

1.ブラケットを付ける位置を決める

下地を確認したらブラケットを付けるための位置を鉛筆等で軽く目印を付けます。
目印を付けた箇所にキリやドリル(先の細い物を使用)で軽く下穴をあけておきましょう。壁の割れ防止やビスを打つ位置のずれ防止になります。

ブラケットを取付ける高さの位置は、窓枠外寸より高さ10cm~15cm程度(下地の場所による)上にくるのが、おすすめです。 横位置は、カーテンレールの端より5cm~10cm程度(下地の場所による)内側に収めましょう。

2.ブラケットの取付け

ブラケットは、付属のビスでしっかりと下地に固定します。ビス止めが緩いと落下の原因になります。
ブラケットの取付け数は、レールの長さや種類により異なりますが、なるべく均等な間隔でレールが水平になるように取付けましょう。仕上がりがよくなります。

💡POINT(ブラケット取付け)
👉必ず下地の確認をしましょう。新築やリフォーム工事の場合は、事前に建築業者さんや、大工さんに確認できます。ご自分で下地を確認する場合は、壁を叩いて確認、もしくは下地探し機で確認しましょう。

👉ブラケットは水平に!等間隔で付けましょう。

※付属のビスでは、壁の厚さによりビスの長さが足りない事があります。ビスが短いとしっかり固定できないためカーテンレールが落下する危険性があります。

3.最後にカーテンレールを取付けたら設置完了

レールの取り付け方は、機能性レール、装飾レール等、タイプにより異なります。
ここでは、一般的なタイプを参考にします。 *はめ込み(機能性レール) レールを左右5cm~10cm程長くでるようにブラケットにレールの溝をひっかけてパチンとハマるまで上に押し上げます。

*のせる(装飾レール)

ブラケットの上にレールを乗せ左右の長さをブラケット位置から10cm~15cm程長く調整して、ネジでレールを固定します。 これで取り付けは完了です。

取付けのポイントさえしっかり抑えておけば、意外と簡単に取付けができますよ。
ここでは自分で、カーテンレールを取付ける手順をご紹介してきましたが、どうしてもDIYが苦手という方や、引っ越し当日でなかなかカーテンレールの取付けまでの時間が取れないなど取付け困難な方は、カーテンレールをお店で購入した時に専門業者さんに依頼できる有償のサービスも行っているお店もあります。

また新築やリフォーム工事の場合は、内装業者さんに事前に頼んでおくという方法もあります。

費用はかかりますが、専門業者さんは、確実にきれいに仕上げてくれますし、カーテンレールが付いているとカーテンの採寸も早くできて引っ越し時に、サイズがぴったりのカーテンで快適な新生活をスタートできますよ。


しかし全ての窓を、業者さんに依頼すると費用も重み難しいという場合は、リビングなどの人目に付く部屋は、業者さんに依頼して寝室や子供部屋など人目に付かないところは、自分たちで取付けてみてはいかがでしょうか。


カーテンレールの種類やレールを付ける位置ひとつで、お部屋の印象は、大きく変わります。


是非、参考にしてご自身のお好みの部屋で快適に過ごしてみませんか。